試合前日の過ごし方【完全ガイド】パフォーマンスを上げて疲労を回復するケアを柔道整復師が解説

こども ケガ・予防

「試合前日、張り切って夜遅くまでトレーニングや練習をしていませんか?」

それ、逆効果なだけでなく当日のパフォーマンスを下げている可能性があります。

試合前日の過ごし方は
当日のパフォーマンスにかなり影響を及ぼします。
睡眠・ストレッチ・疲労回復など
知識を知っておくだけで
当日の結果が良い方向に変わるかもしれません。

現役時代、そういったことを考えずに
前日も気合が入ってガンガン練習をしていた時もありました。

今回はそんな試合や発表会など
大事な日の前日の過ごし方について解説していきたいと思います!

◾︎結論:試合前日にやること・やらないこと

やること3つ

①睡眠
②軽めの運動
③ストレッチ

やらないこと3つ

①夜更かし
②激しい運動
③長時間のストレッチ

おすすめの流れ

日中(翌日のパフォーマンスUP)
・準備運動も兼ねて動的ストレッチ(身体を温める)
・軽い運動
※追い込みすぎない

夜、就寝前(疲労回復)
・寝る1~2時間前に入浴
・静的ストレッチ
・睡眠
☆身体をリラックスさせるのが重要

◾︎ なぜ試合前日の過ごし方がパフォーマンスに影響するのか?

スポーツのパフォーマンスは
試合当日だけで決まるわけではありません。

身体は前日の過ごし方を
そのまま当日に持ち越します。

前日に激しい運動をすれば
筋肉のダメージが残ったまま試合に臨むことになり
前日に夜更かしをすれば
反応速度・判断力・持久力などが
低下する可能性があります。

▼ パフォーマンスUPのために

動的ストレッチ
身体を動かしながら筋肉を伸ばす
ウォームアップ系のストレッチのことです。
筋肉を緩めすぎず翌日の「バネ感」を残したまま
血流を促すのに適していると言われています。
例:腕回し・足振り・体幹ひねり動作など

軽いパワー系刺激
ジャンプやダッシュを
全力より軽めの強度で行うことで
その後のスピードやパワーの発揮を
一時的に高められる可能性がある言われています。
「本番に向けて身体のスイッチを
軽く入れる」イメージです。
※追い込むのではなく「確認する」程度が目安です

▼ リラックスのために

副交感神経を優位にすることで
睡眠の質が上がり
疲労回復のサポートになると考えられています。

就寝前は「頑張る時間」ではなく
「身体をオフモードに切り替える時間」です。
入浴→静的ストレッチ→腹式呼吸の順番で
リラックスモードに入っていきましょう。

◾︎ 睡眠は試合前日だけ気にしても遅い?

たくさん寝るのは大事です!ですが、

試合前日だからといって、たくさん寝るのではなく
普段の生活から、睡眠時間を確保することが、
コンディションやケガの予防には重要
と考えています。

中高生のアスリートを対象とした研究では、普段の平均睡眠時間が8時間未満だった選手は、8時間以上睡眠をとっていた選手と比べて、スポーツ傷害を経験している可能性が1.7倍高かったと報告されています。
※ただし、この研究は「試合前日の睡眠」を調べたものではありません。あくまで普段の睡眠習慣と傷害との関連を調べた研究です。

(Milewski et al., 2014)

睡眠時間の目安

小学生は9~12時間中高生は8~10時間を目安に日ごろから睡眠をとれると良いと思います!

詳しくは下記 厚生労働省睡眠対策をご参照ください。

睡眠対策
睡眠対策について紹介しています。

◾︎寝る前のストレッチはやりすぎない方が良い?

長時間 強く伸ばしすぎるのはNG
理由:筋肉を傷めてしまう可能性と痛みを伴う強いストレッチは身体が興奮(交感神経を刺激)して、睡眠の質を下げる可能性があるため

じっくり伸ばす静的ストレッチ
『痛みのない心地よい強さ』で行うことで、心身をリラックスモード(副交感神経のスイッチ)にしてくれると言われており、結果的に試合前夜の睡眠の質を高めると考えています。

「ストレッチ=疲労がとれる」ではなく、
「ストレッチ→リラックス→睡眠の質があがり、疲労回復に繋がる」
というような意識をしながらストレッチを行うと良いと思います!

◾︎ 試合前日、おすすめのお風呂の入り方

睡眠の質を改善するのは、入浴の仕方も大事と言われています。

就寝の1~2時間前に温かい入浴やシャワーを行うと入眠までの時間を短縮、睡眠の質を改善する可能性があると言われています。

試合前日はお風呂に入り、血流を促してリラックスすることを
意識してみましょう!

◾︎メンタル・緊張との付き合い方

試合前日に緊張して眠れないことは多々あると思います。

ポジティブに考えると『緊張』というのは身体が
パフォーマンスモードに入っているサインで
「明日試合なのに全然寝れない、どうしよう…」となる必要はなく、
試合に対して身体が準備しているんだと認めてあげましょう!

寝る直前・夜間のデジタル機器の使用は控えよう!

就寝前・夜間のデジタルメディアの使用は、睡眠の時間を短くしたり、睡眠の質を下げることと関係があると言われています。

ゆっくり深呼吸をして、リラックスしよう!

おすすめの深呼吸・腹式呼吸やり方
①仰向けになり膝を90°位曲げる 
②口から息をゆっくり長く吐き出す(お腹をへこませる) 
③鼻からゆっくりと息を吸い込む(お腹が膨らませる)

5~10回ほどやってみましょう!

まとめ

試合前日のポイントをおさらいします。

✅ やること
・日中は動的ストレッチ+軽いパワー系刺激
・就寝1〜2時間前にぬるめのお風呂
・就寝前に静的ストレッチ(心地よい強さで)
・腹式呼吸でリラックス
・普段から8〜10時間の睡眠を確保する

❌ やらないこと
・夜遅くまで激しい練習
・長時間・強すぎるストレッチ
・夜更かし・就寝前のスマホ長時間使用

試合前日にできることは
もう大きく変わりません。

でも「整える」ことはできます。

身体のコンディションを整えて
「いつも通りの自分」で試合に臨む。

それが前日の過ごし方の
一番の目標です。

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参考にした文献

・Milewski MD, Skaggs DL, Bishop GA, Pace JL, Ibrahim DA, Wren TA, Barzdukas A. Chronic lack of sleep is associated with increased sports injuries in adolescent athletes. J Pediatr Orthop. 2014 Mar;34(2):129-33. doi: 10.1097/BPO.0000000000000151. PMID: 25028798.

・Imagawa N, Mizuno Y, Nakata I, Komoto N, Sakebayashi H, Shigetoh H, Kodama T, Miyazaki J. The Impact of Stretching Intensities on Neural and Autonomic Responses: Implications for Relaxation. Sensors (Basel). 2023 Aug 3;23(15):6890. doi: 10.3390/s23156890. PMID: 37571672; PMCID: PMC10422553.

・Simic L, Sarabon N, Markovic G. Does pre-exercise static stretching inhibit maximal muscular performance? A meta-analytical review. Scand J Med Sci Sports. 2013 Mar;23(2):131-48. doi: 10.1111/j.1600-0838.2012.01444.x. Epub 2012 Feb 8. PMID: 22316148.

・Haghayegh S, Khoshnevis S, Smolensky MH, Diller KR, Castriotta RJ. Before-bedtime passive body heating by warm shower or bath to improve sleep: A systematic review and meta-analysis. Sleep Med Rev. 2019 Aug;46:124-135. doi: 10.1016/j.smrv.2019.04.008. Epub 2019 Apr 19. PMID: 31102877.

・Brautsch LA, Lund L, Andersen MM, Jennum PJ, Folker AP, Andersen S. Digital media use and sleep in late adolescence and young adulthood: A systematic review. Sleep Med Rev. 2023 Apr;68:101742. doi: 10.1016/j.smrv.2022.101742. Epub 2022 Dec 31. PMID: 36638702.

・Laborde S, Allen MS, Borges U, Dosseville F, Hosang TJ, Iskra M, Mosley E, Salvotti C, Spolverato L, Zammit N, Javelle F. Effects of voluntary slow breathing on heart rate and heart rate variability: A systematic review and a meta-analysis. Neurosci Biobehav Rev. 2022 Jul;138:104711. doi: 10.1016/j.neubiorev.2022.104711. Epub 2022 May 24. PMID: 35623448.

・Pereira LA, Zmijewski P, Golas A, Kotula K, McGuigan MR, Loturco I. Priming Exercises and Their Potential Impact on Speed and Power Performance: A Narrative Review. J Hum Kinet. 2025 Jun 25;98:153-168. doi: 10.5114/jhk/204371. PMID: 40837515; PMCID: PMC12360937.

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