「部活動やスポーツ中にハムストリングス(太もも裏)を肉離れしてしまった…」
「身体作りをしっかりせず、焦って運動を再開してしまい、また痛めてしまった…」
そんな方に、今回は安全にスポーツ復帰するためのストレッチや体操を詳しく解説していきます!
ハムストリングス肉離れとは
ハムストリングス

股関節が曲がり(体幹が前屈)、膝が伸びきっている状態でハムストリングスは突っ張ります。
急なダッシュやジャンプ、切り返しなどの際に、筋肉が強く収縮しようとしているのと同時に引き伸ばされることで、筋肉の繊維が傷または断裂してしまった状態。
太ももの前側「大腿四頭筋」との筋肉バランスの崩れが原因の一つとして考えられる場合もあります。
大腿四頭筋が強く、ハムストリングスが弱い場合、前側のパワーにハムストリングスが耐え切れず、痛めてしまう可能性があります。

「柔軟性」だけではなく「強さ」のバランスを調整してあげることも大切です。
無理にストレッチしていませんか?
「早く復帰したい」という焦る気持ちは分かります。
しかし、焦って無理にグイグイとストレッチしてしまうのは、タイミングによっては逆効果になってしまう場合もあるので注意が必要です。
安全なステップと再発防止の身体作りを紹介します!
痛めたばかり 過ごし方(急性期)
受傷から約48~72時間は**「炎症期」です。
- この時期は「安静と保護」**が基本
- 必要に応じて、アイシングや挙上
- ストレッチ・運動はNG
傷ついた(断裂した)筋肉は、出血と炎症が起こっており、ストレッチや運動を行うと筋肉の傷が悪化、痛みが増してしまう恐れがあります。かえって回復が遅れてしまいかねません。
階段の上り下りや運動、痛みが出る動きは控えましょう。

膝伸ばし+体幹を前屈で、筋肉が伸びて痛みが出やすいです。
長時間の風呂や激しいマッサージ、飲酒などは炎症を悪化させてしまう恐れがあり
※専門機関受診をオススメします。状態判断や固定などの処置をしてもらいましょう。
自己判断でのスポーツ復帰は、「クセ」になってしまう危険性があります。
柔軟性を取り戻す!回復期のストレッチ一例紹介
動かしてや歩いての痛みが落ち着いてきたら、徐々に筋肉に「伸びる刺激」を与えていきます。
痛みが出ない範囲で行いましょう。
反動や勢いを使わずに、時間をかけてゆっくり伸ばしていきます。
前屈ストレッチ

椅子バージョン

片膝ストレッチ

タオルストレッチ

無理せず行えるものからやりましょう!
復帰に向けて、ハムストリングスに痛みが出ない範囲で、体幹や臀部の筋力を強化しておくことで復帰がスムーズになりやすいです!
再発防止!「動ける」ハムストリングスを作る一例
ストレッチで痛くなくなったからといって、すぐスポーツ復帰すると再発する可能性があります。
ストレッチして痛みが軽減してきた後は「負荷に耐えられる筋肉」を作る身体づくりが必要です。
ダイナミックストレッチ
上記のストレッチを弾むよう少しだけ勢いをつけたり
下肢を前後に振るような体操ストレッチを行う

ヒップリフト
負荷を上げたい場合は、片足で!

ノルディック・ハムストリングス(軽めから)
必ず痛みがない状態で、軽い負荷から行いましょう
足をおさえて、状態をゆっくり倒す

筋肉量セルフチェック方法
復帰の目安として、左右の筋肉量の戻り具合を確認しましょう。
大腿周径(だいたいしゅうけい)の測定でメジャーを使い、両太ももの太さを測ります。
測定位置:膝蓋骨(膝のお皿)の上縁から10cm、または15cm上の地点を測ります。
- 怪我をした方の足が、健常な方に比べて細くなっていないか確認してください。
- ケガしてすぐは腫れが出るため、太ももは太くなりますが、安静期間が長ければ長いほど筋肉が落ちて、太ももは細くなります。
※筋肉の太さだけでなく、力の入り具合や動作の安定性も重要です。
負担の少ないジョギングや運動から行い、徐々に運動量を上げていき、
- 健常な方と太ももの太さがほぼ同じになる
- ダッシュやジャンプ時に痛みがない
を目標にハムストリングスを強化していきましょう!
※あくまで目安であり、最終判断は専門家と相談しましょう。
まとめ 復帰期間
損傷度合いによって復帰まで期間が異なり、数日~4ヶ月以上かかる場合もありますので、まずは専門機関でしっかりみてもらいましょう。
ハムストリングスの肉離れは、焦りが最大の敵です。
- 急性期:とにかく安静&保護。
- 回復期:痛くない範囲で少しずつ柔軟性を戻す。
- 強化期:前後の筋力バランスを整え、再発しない体を作る。
再発防止に大切なこと
- 筋肉の疲労を溜めない
- 柔軟性を上げる
- 太もも全体の筋肉のバランスを整える
- しっかりとウォーミングアップとクールダウン
「大会が近いのに・・・」「周りと差がついてしまう…・・」という気持ちはとても分かります。
しかしケガ休養は、筋力低下などが起こり、思うように体も動かないことが多いです。
焦りは、再発や別部位のケガの恐れもあり、余計に復帰が遅れてしまいます。
まずはケガの状態を把握して、回復段階に合ったケアをしていきましょう。
自分の体の状態を客観的にチェックしながら、一歩ずつスポーツへの復帰を目指しましょう!
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療を代替するものではありません。
一部参考にした書籍
スポーツ傷害 予防と治療のための 体幹モーターコントロール
編著:金岡恒治(早稲田大学スポーツ学科学術院教授)


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